ナイトメア

やばかった確実にやばかったどれくらいやばいかっていうと今年に入って一番取り乱したってくらいやばかった。


ええ出たんですよGが。
まあG出るくらいなら別に怖くないんだけどね。普通にスプレー構えて追っかけ回して仕留めてトイレに流すくらいできるんだけどね。
今日は少し様子が違ったんですよ。


部屋入ったらまあそのやつがさかさかーと視界の端を横切ったんだよ。
まあまだ出んのかーとか思いながらスプレー持って追った訳なんだけど、今日はやつがベッドの方へ逃げて行ったんですよ。
まあ視界悪いよね。だからとりあえず自分はヤツをベッドの下から出そうとベッドの上でどすんどすんやったんだよ。
そこで一つの危惧が自分の頭をよぎった訳ですよ。
「ヤツを自分の寝床に侵入させてはならない」
切実だよね。そこはもう人としてそう思うよね。
で、ベッドから若干出てた布団をちゃんとベッドの上に乗っけようとしたんだ。


そしたら見てしまったんだよ。

自分の布団に黒い粉末がついているのを。


もう全て悟ったね。これ夢だったらいいのにって思ったね。
でもその粉末の有無を言わさぬ迫力に現実を認めざるを得なかったね。だって黒いんだもの。
そしてまあ次に自分がすべきことを考えたら、確実にその下の亡がらを処理するってことだったね。つーかさっきめくった時チラッと見えたし。もうそれだけでお腹いっぱいだね。


まあ処理しないことにはなにも始まらないから、慰め程度でも視界を曇らせるためにグラサンかけて新聞紙持って布団に向かったよ。ここ一番で向き合いたくない現実だったね。
というかまさか自分だって彼を圧死させることになるとは思ってなかったよ。しかも凶器は自分の尻(布団越し)だよ。前代未聞だよ。
実際すごい勢いでそこから遠ざかりたかったけど肝を据えて、自分布団に手かけてめくってみたんだよ。そしたら、


動いた!Gが動いた!


自分のケツ死したかと思ってたら彼生きてたよ。相当なタフガイだよ。伊達に何億年と生きてないよ。「うぼぁぁぁあ゛ぁぁ!」って声始めて出したよ。マジで心臓止まるかと思った。
そもそもなんで彼自分の布団に入ってんの?確実にベッドの下入ったよね?なんでいんの?
とか色々思いながら自分は新聞紙を使ってなんとかタフガイの息の根を止めたとさ。
生まれて始めてスウェットでグラサンかけて「南無阿弥陀仏頼むからしね」って連呼したよ。特異すぎる状況だね。




結論。
寝床の方にG追いやるべからず。地獄を見る。